信教の自由
行政書士「政教分離」の問題
信教の自由および政教分離原則に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の立場として正しいものはどれか。
1政教分離原則は国家と宗教との完全な分離を要求する制度的保障であり、国またはその機関が宗教とかかわり合いをもつことは、その行為の目的や効果および両者のかかわり合いの程度のいかんを問わず、一切許されないものとされる。
2信教の自由のうち内心における信仰の自由は、外部的行為を伴わないものであっても、公共の福祉を理由として法律により制限することができる。
3宗教法人に解散命令が出されると、信者の宗教上の行為そのものが法的に禁止されることになるため、解散命令は信教の自由を侵害し許されないとされる。
4国家機関の宗教的活動が政教分離に反するか否かは、その行為の目的が宗教的意義をもち、効果が宗教を援助・助長し又は圧迫するものかという基準で判断される。
5特定の宗教団体に対する公金支出は、その団体の活動が社会的儀礼の範囲にとどまる場合であっても、例外なく憲法の禁止する公金支出に該当する。
正解
4.国家機関の宗教的活動が政教分離に反するか否かは、その行為の目的が宗教的意義をもち、効果が宗教を援助・助長し又は圧迫するものかという基準で判断される。
津地鎮祭事件判決は、政教分離は国家と宗教の完全分離を理想とするが現実には限度があるとし、当該行為の目的が宗教的意義をもち、効果が宗教への援助・助長・圧迫となるかで違反を判断する目的効果基準を示した。
?選択肢ごとの解説
1 ×完全分離で一切のかかわりが許されないとの誤り。判例は相当とされる限度を超えるかかわり合いのみを禁止する(限度のある分離)。
2 ×内心の信仰の自由を制限できるとの誤り。内心の信仰の自由は絶対的に保障され、公共の福祉によっても制限できない。
3 ×解散命令が信教の自由を侵害するとの誤り。判例は、解散命令は世俗目的の必要なもので信者の信仰自体を禁止するものではなく合憲とした。
4 ○津地鎮祭事件判決は、政教分離は国家と宗教の完全分離を理想とするが現実には限度があるとし、当該行為の目的が宗教的意義をもち、効果が宗教への援助・助長・圧迫となるかで違反を判断する目的効果基準を示した。
5 ×社会的儀礼の範囲でも公金支出が禁止との誤り。目的効果基準により、儀礼的・習俗的範囲なら禁止される宗教的活動にあたらない。
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