判例と慣習
行政書士|不文法および判例の法源性に関する
不文法および判例の法源性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1慣習法は公の秩序または善良の風俗に関しない事項についてのみ成立し、いかなる場合であっても制定法と同一の効力をもつことは認められていないものとされる。
2最高裁判所の判例は法令と同じ意味での法的拘束力を一般的にもち、下級裁判所はこれに反する判断を一切行うことができない。
3上級審の裁判における判断は、その事件について下級審を法律上拘束するが、後の別の事件を当然に拘束する制度的効力まではもたない。
4条理は成文法・慣習法・判例のいずれもが存在しない場合であっても、裁判の基準とすることが法律上明文で禁止されている。
5慣習は当事者がこれによる意思を有すると認められる場合でも、法律行為の解釈の基準として一切考慮されることはない。
正解
3.上級審の裁判における判断は、その事件について下級審を法律上拘束するが、後の別の事件を当然に拘束する制度的効力まではもたない。
裁判所法4条により、上級審の裁判における判断はその事件について下級審を拘束する。これは個別事件限りの効力で、判例が後の別事件を制度的に拘束する先例拘束性までは制度上もたない。
?選択肢ごとの解説
1 ×慣習法が制定法と同一効力をもち得ないとの誤り。法の適用に関する通則法3条により、法令が認めた事項等では慣習が法律と同一の効力を有する。
2 ×判例が一般的法的拘束力をもつとの誤り。判例には事実上の拘束力はあるが、法令と同じ一般的拘束力は認められていない。
3 ○裁判所法4条により、上級審の裁判における判断はその事件について下級審を拘束する。これは個別事件限りの効力で、判例が後の別事件を制度的に拘束する先例拘束性までは制度上もたない。
4 ×条理を裁判基準とすることが禁止されているとの誤り。成文法等を欠く場合、条理が補充的な裁判基準となり得ると解されている。
5 ×慣習が法律行為解釈で一切考慮されないとの誤り。民法92条により、当事者がその慣習による意思を有すると認められればこれに従う。
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作成・校閲:ukamiru編集部 · 最終更新 2026-08-15 · 行政書士 過去問 · gyosei-kiso-0006
