取締役
行政書士|義務および責任に関する
取締役の義務および責任に関する次の記述のうち、会社法の規定として正しいものはどれか。
1取締役は会社に対して善管注意義務を負うが、会社の利益のために行動する忠実義務は、善管注意義務とは別個に法律上定められたものではない。
2取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引(競業取引)をしようとするときは、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認を受けなければならない。
3取締役が会社との間でみずから当事者として直接取引をする場合であっても、それが約款に基づく定型的な取引であって会社に不利益を生ずるおそれが類型的に乏しいものであれば、利益相反取引として株主総会または取締役会の承認を受ける必要はないものとされる。
4取締役がその任務を怠ったことにより会社に損害を生じさせた場合であっても、当該取締役は会社に対して損害賠償責任を負うことはないものとされる。
5取締役の会社に対する損害賠償責任は、総株主の同意があっても免除することは一切認められず、いかなる方法によっても減免されることはない。
正解
2.取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引(競業取引)をしようとするときは、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認を受けなければならない。
会社法356条1項1号・365条1項により、取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認を受けなければならない。
?選択肢ごとの解説
1 ×忠実義務が別個に定められていないとの誤り。会社法355条は善管注意義務(330条・民法644条)とは別に忠実義務を明文で定めている。
2 ○会社法356条1項1号・365条1項により、取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認を受けなければならない。
3 ×定型的な利益相反取引は承認不要との誤り。取締役と会社の直接取引は利益相反取引として原則承認を要する(356条1項2号)。
4 ×任務懈怠でも損害賠償責任を負わないとの誤り。任務を怠った取締役は会社に対し損害賠償責任を負う(423条1項)。
5 ×総株主の同意でも免除できないとの誤り。取締役の対会社責任は総株主の同意があれば免除でき、一定の場合は一部免除も認められる(424条・425条以下)。
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作成・校閲:ukamiru編集部 · 最終更新 2026-08-15 · 行政書士 過去問 · gyosei-shoho-0004
