行政法総論
行政書士「行政上の法律関係と私法の適用」の問題
行政上の法律関係への私法規定の適用に関する次の記述のうち、判例の立場として最も適切なものはどれか。
1租税の過誤納金の返還は公法上の不当利得返還請求だが、民法の不当利得規定の趣旨が及ぶ。
2公営住宅の使用関係には公法の規律のみが及び、信頼関係の法理など民法・借家法の法理は一切適用されない。
3国の安全配慮義務は公法上の義務で、民法の雇用に関する規律が類推される余地はない。
4普通地方公共団体がした金銭給付を目的とする債権の消滅時効には、民法の時効規定がそのまま全面的に適用される。
5公法上の金銭債権については時効の援用を要し、当事者が援用しない限り時効による消滅の効果は生じないとされる。
正解
1.租税の過誤納金の返還は公法上の不当利得返還請求だが、民法の不当利得規定の趣旨が及ぶ。
租税の過誤納金の返還は公法上の不当利得返還請求と解されるが、性質に反しない限り民法の不当利得に関する規定の趣旨が及ぶとされ、私法規定の準用が認められる。
?選択肢ごとの解説
1 ○租税の過誤納金の返還は公法上の不当利得返還請求と解されるが、性質に反しない限り民法の不当利得に関する規定の趣旨が及ぶとされ、私法規定の準用が認められる。
2 ×公営住宅に民法の法理が一切及ばないとの誤り。判例は信頼関係破壊の法理など借家法理の適用を認めた。
3 ×安全配慮義務に民法の規律が及ばないとの誤り。判例は公務員に対する国の安全配慮義務を認めている。
4 ×民法時効が全面適用との誤り。自治体の金銭債権には地方自治法の時効の特則(原則5年・援用不要)が及ぶ。
5 ×公法上の金銭債権に援用が必要との誤り。会計法・自治法上の時効は援用を要せず絶対的に完成する。
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