行政法総論
行政書士「即時強制と令状主義」の問題
即時強制と憲法上の令状主義との関係に関する次の記述のうち、判例の立場に照らし最も適切なものはどれか。
1即時強制は義務の不履行を前提とする強制執行であり、義務を課す行政行為を前提とする。
2即時強制は実力をもって身体や財産に侵害を加えるものであるから、いかなる場合にも事前の令状を要するとされている。
3即時強制には行政上の強制執行に関する一般法があり、これに基づき統一的に行われる。
4行政目的達成のため緊急の必要があるときは、令状を要しない即時強制も許される場合があるとされる。
5即時強制は相手方の身体を拘束する作用を含まないものであるから、人身の自由に関する憲法の規定とは無関係であるとされる。
正解
4.行政目的達成のため緊急の必要があるときは、令状を要しない即時強制も許される場合があるとされる。
即時強制は義務の不履行を前提とせず、目前急迫の障害を除く緊急の必要から直接実力を行使する作用である。判例は、行政目的達成のため必要かつ合理的な範囲では、事前の令状を要しない場合があると解しており、緊急性・公益性の高い場面で例外が認められうる。
?選択肢ごとの解説
1 ×即時強制を義務不履行前提の強制執行とする誤り。即時強制は義務の存在・不履行を前提としない点に特色がある。
2 ×即時強制にいかなる場合も令状を要するとする誤り。緊急の必要がある場合には令状なしでも許される余地がある。
3 ×即時強制に統一的一般法があるとする誤り。即時強制には一般法がなく個別法に根拠を求める。
4 ○即時強制は義務の不履行を前提とせず、目前急迫の障害を除く緊急の必要から直接実力を行使する作用である。判例は、行政目的達成のため必要かつ合理的な範囲では、事前の令状を要しない場合があると解しており、緊急性・公益性の高い場面で例外が認められうる。
5 ×即時強制が人身の自由と無関係とする誤り。人身に対する即時強制もあり、憲法上の人権規定と緊張関係に立つ。
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